コラム | 京町家について

京町家について

お話
執筆者: 株式会社CONTEMPORARY COCOON ROOM 702

すごく嬉しさを感じます。

「京都らしさ」とは、何か?金閣寺、清水寺、八坂神社などの神社仏閣や嵐山、大原の自然、そして街並みや京町家、というイメージがあるかと思います。

「京町家」という、京都の方がこれまで暮らしてきた日常が、ライフスタイルがそのままブランドとなり、日本中、世界中から人を呼び寄せていることに不動産・建築という立場から住宅に携わっている者として、嬉しさを感じます。

 

 

近年では、増え続けているシェアハウスという形態は、活用方法の一つです。

まず、皆さんがどうしてシェアハウスを選ばれるのか。

シェアハウスは、お風呂やトイレ、冷蔵庫、洗濯機などが共有設備として備えられていることが多く、引越し代や初期投資が抑えられるという金銭的なご理由が大きな一つです。社会人になりたての方や、転勤の多い方からよくお聞きするご理由です。

しかしながら、現在の京都のシェアハウスの数は、増え続けている状況にあり、設備の充実は、必要条件となり、別の切り口で差別化を図ることが必要になってきています。

 

 

弊社管理物件の町家は、リノベーションを行い、シェアハウスとして運営しています。

風呂、トイレ、冷蔵庫、洗濯機といった共有設備を揃えることはもちろんの事、町家の雰囲気を、趣を残しながらリノベーションを行いました。サッシは既存利用するなど、機能面では、RCマンションなどと比べてしまえば、劣る部分です。

それでも多数お問い合わせ頂き、一時は満室、現在も絶えずご入居頂けております。

 

 

では、なぜ機能面では劣るそのような物件を選択されるのか?

それは、「ライフスタイルのデザイン」が理由です。

なぜ京都に住むのか?京都で暮らすという事はどういう事であるのか?

お客様は、本当に驚くほど色々な事を深く考えておられます。

多種多様なライフスタイルがあり、選択する事ができる今の世の中において、なぜ京都であるのか?京都で過ごす意味まで立ちかってお選び頂いているのが弊社のシェアハウスにご入居されている皆様です。

 

 

新築のような暖かで、機能性が高く、安心な住宅で過ごしたいという選択軸は、もちろん今でもございます。

しかしながら、機能性ではない、京都で過ごす意味や面白い、楽しい生活をデザインしたいという新しい選択軸が増えてきているのではないかと思います。

そういった意味では、京都という街のブランドである京町家のシェアハウス活用も大きな手段の一つではないでしょうか。

 

 

弊社では、売買物件のお探し→リノベーション、という仕事を多くお客様より頂きます。ほとんどが京町家を含めて中古物件のリノベーションです。

リノベーションも安くはありません。機能性を求めれば、新築の物件がやはり間違いないという事は疑いのない事実かと思います。

しかし、弊社へお声がけ頂くお客様は、自分たちの好きやこだわりを住宅に詰め込みたい、こんな生活を送りたい、といったライフスタイルを自分たちの手でデザインされたいお客様です。機能性ではなく、どういう生活が自分たちにとっての幸せであるか、面白いか、カッコ良いか、京都を選択する意味まで立ち返って考えられているお客様です。

 

 

改めて、「京都らしさ」に京町家が大きなイメージとなっている事をすごく嬉しく思います。凄く大きなブランドであると思います。そして、現在、自分たちのライフスタイルをデザインしたい、という軸で住居を選択されている方が増えてきています。その中で京町家に暮らすという事は、京都で生活する意味の大きな部分を占めるポテンシャルを秘めていると信じて疑いません。

しかしながら、京町家の物件の購入・改装において、融資利用が難しい現状などは、大きな障害であると思います。なぜ京都であるのか?京都という街で過ごす意味を京町家に見出し、ライフスタイルをデザインしようとされる方々へのサポート体制の充実が求められているのではないかと思います。

この記事を書いた不動産業者

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