コラム | リノベーション
リノベーション
お話
- 2022/03/29 -
ここ数年京町家のリノベーションが増えている。
renovationという言葉は「re」「nov」「ation」という風に分解でき
「再び」「新しく」「する」という意味を持っている。
よく建築業界で使われているリフォームという言葉は「re」「home」を組み合わせた和製英語であり、
建物を改修するという意味ではリノベーションが正しい使われ方である。
また、リノベーションという言葉には、用途や機能を変更して性能を向上させたり
付加価値を与える意味もある。
リノベーション後の京町家の用途は、住宅、宿泊施設、飲食店等千差万別であり、
京町家の持ち主、買主、売主は、リノベーションにより生まれ変わった建物に夢や希望を持って
その先の未来を想像する。
リノベーションされた京町家には人の気やエネルギーが少なからず集約されている。
ある一定の期間、多くの人たちが関わり、創り上げていくものだからだ。
一軒の京町家がリノベーションされることによって、エネルギーの波紋は広がり
隣家や商店街、町へと順を追って生き返っていくのである。
京都市内を散歩していると
よく京町家のリノベーション中の現場に遭遇する。
足を止め、想像する。そこに気が集まり、町が活性化していく未来を。
京町家を扱う不動産業者は京都の町を生き返らせる役割を少なからず担っているのではないだろうか。

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